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6月12日の例会

今週は大して雨も降らず、梅雨を一瞬忘れさせてくれる天気が続きました。
ですが、心は梅雨模様と申しますか、なかなか晴れない今日の例会で御座います。

特に議題もなく、「読書」に勤しむ者や、手に機械を侍らせる者など何というか、何ともいえない時間で御座いました。
その中でもとれんち発行に向けて勉強する方も約一名。
そこで私に質問が。
「古代なら『六国史』、近世なら『徳川実紀と』いった正史的なものは戦国時代にはあるのですか?というのも、例年『信長公記』や『太平記』など軍記物を多くとれんちの論証の証拠にしてきた我々ですが、これらの史料的価値は少々低いです。よって、より信用度の高い史料で証拠付けをしたいのです。」
何と!良い心がけではないですか。

いや、『信長公記』や『太平記』も一応史料批判をきっちりやれば使ってもいいんですが、今まではその史料批判を特に報告中に記述しておらず、また他に史料のないがゆえに仕方なく軍記物に頼るといった指摘もしていなかったという副会長からのご意見。
「そうですね、確かに日本史的な論文だから、今年からは改めて精度を上げる検討をしよう」と返した私。

で、問題の「信用度の高い史料」なんですが、いくら日本史専修の私でもすぐには頭に浮かびませんでした。そもそも正史のような書籍が制作される余裕のない時代ですから、戦国時代というのは。
次回までに検索しておくことを約束しましたが、少々自信はありません。

ということで、今年は、より文献史学としてもグレードアップした報告が出来そうです。(あ、念のため言っておきますが、今までの報告書も十分検討を重ねた結果のものなので、間違いが載っているわけではありませんよ。)

by J.V.ウテナ
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